マイナンバーは行政とITの融合で税収増に大きな可能性を秘める優れた制度 行政は大いに活用を

ついに個人番号カードが発行され始めて国民総背番号制を活用する機会が増えていきます。ですがマイナンバーと確定申告がひも付けられるのは平成28年度分からということで、2016年現在で確定申告すべきなのは平成27年分ですから、マイナンバーの活躍は2017年2月から始まる確定申告からになります。

このマイナンバー制度、案の定批判する人が多数現れていますが、私は大いに歓迎しています。このマイナンバーはものすごい可能性を秘めています。

まず今の日本の税制では申告制度を採用しているので、虚偽の申告をされたらそれを税務署が調査しなければならないのです。ですが税務署の職員は公務員であり、いくらでも人員を確保できるものではありません。とてもすべての申告者を完全に調査することなんてできません。だから巨額の課税を逃れているような悪質な大口を最優先して調査に人員を割り振っているのが現状です。

だから1000円とかそういった程度の税金のミスは、やむなく見過ごされてしまっているのが現実です。

これは見逃してくれているのではありません。単に人手が足りないから調査したくてもできないわけです。もし確定申告を全点検するとなったら、いったいどれだけの数の職員数が国税庁に必要になるでしょうか。それだけの職員を任用するとなると逆にお金がかかってしまうわけです。

ですが、マイナンバーはこれを解決する力を持っています。

先ほど1000円と書きましたが、これが1億分だけあればそれだけで1000億円です。実際には数万円単位で税金を安くしてる人は大量にいるでしょう。サラリーマン10割、農家3割とは昔から言われています。サラリーマンは10割税金を取ることができるが、農家は何でもかんでも損金に算入するから3割しか税金が徴収できないというわけです。

こういったものをサラリーマンでも個人事業主でも農家でも完全に10割にすることが可能なのがマイナンバーです。いわゆるロングテールで税金を徹底的に取ることができるわけです。

そうすればそれだけで50兆円もの税収上振れも非現実的ではありません。

マイナンバーは法人にも発行されます。このマイナンバーと銀行口座をひも付ければ、企業の資金の動きをすべて把握することができます。そうすれば企業の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書をコンピュータで自動的に点検することができます。

実際には損益というのは銀行のキャッシュの動きと一致しないので、キャッシュフロー計算書と親和性が高いわけですが、企業が毎日行っている仕分けを国税庁のシステムに入力するようにすればそもそも一瞬で企業は決算をすることができ、さらに国税庁は一瞬で企業の銀行口座と突合して不正を暴けるわけです。

さらには減価償却資産そのものにもIDを振ることによって、そのIDを国税庁のシステムに入力すれば自動的に資産評価・減価償却までできるようになります。ある資産が減価償却資産に該当するかどうかも事前に行政が決めておけば良いわけです。

こうすればあとは税務署職員は、銀行口座の資金の動きと決算が合わない企業をコンピュータで自動的に割り出し、そこを重点的に税務調査していけばいいわけです。税務調査は絶対に人間がやらないとできません。コンピュータではできない部分です。不正をしている人を割り出すのがコンピュータの仕事ですが、それを裏付けるのは人間でないとできないのです。

国税職員にはバイタリティが必要と昔から言われますが、そういった仕事をこなすことに人員を多くさくようにできることがマイナンバーの大きなメリットです。

これに異を唱えるのは税金を納めたくない人でしょう。ですが税金を納めないのに安全な日本で暮らしたいというのはフリーライダーでしかありません。税金なくして警察も消防も軍も動けないからです。税金を納めたくないのなら治安の悪い国に引っ越してもらうのが妥当です。公平に税金を取るために、行政機関においては、批判に怖じけず徹底的にマイナンバーを活用していただきたいと思います。